令和8年4月の言葉
聖者は誠実であれ
傲慢でなく、詐りなく
悪口を言わず、怒ることなく
邪まな貪りと慳みとを越えよ
中村元訳『ブッダのことば』
アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃が2月末に開始されましたが、現在のところ、収束の見込みは立っていないようです。
そこで今月は『スッタニパータ』「八つの詩句の章」の「武器を執ること」から聖句を選びました。
この節では、釈尊が武器をとって抗争する人々について分析し、争いの本質について言及しています。釈尊は争いの根本的な原因の一つとして、煩悩(過剰な欲求)を指摘し、その煩悩への対処の仕方を示されました。
上記の聖句はその一部分ですが、この句に限ってみても、対人関係を良好に保つ要素が列挙されています。一方でこの反対の態度をとるならば、人間関係は悪化していくに違いありません。例えば2, 3句目にあるように、傲慢な態度で接したり悪口を言ったりすれば、相手から信頼を得られないばかりか、自らに危害を加えられる可能性も否定できません。4句目にある過度な貪りの心が生じれば、相手への略奪行為に至ことも考えられます。相手が物心いずれかでも困っている状況のなかで、何もしなければ、自らが危害や略奪の対象となるかもしれません。
基本的には相手とどのように共存していくのかを模索していくべきだと考えます。自己の欲望を制御しつつ誠実な態度をとることによって相手との信頼関係を築くことが、結果的に自らの平和へとつながっていくことを教えてくれています。

