令和8年1月の言葉

実に悪意をもって誹る人々もいる

また他人から聞いたことを真実だと思って

誹る人々もいる。誹ることばが起っても

聖者はそれに近づかない

中村元訳『ブッダのことば』

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

今月の聖句は『スッタニパータ』の「悪意についての八つの詩句」からを選びました。

聖句では①悪意を持って(他人を)誹る人と②他人から聞いたことを真実だと思って(他人を)誹る人の2種類の人をあげます。①については、それまでの人間関係などが影響するでしょうし、第三者から得られた情報に惑わされ悪意をもつことも考えられます。②は真実(事実)に対する無知から生ずるといっても過言ではないでしょう。

SNSが発達する前は、誹る人は身の回りの人にほぼ限られていたでしょうが、今日のように誰でも広範囲で情報を収集・発信できるようになると、①と②ともに格段に増えたように感じます。

ただ、お釈迦さんが活躍した2500年前のインドでもにわかには信じられない迷信や誤った情報に人々が振り回されていたことが経典から見て取れます。もちろんお釈迦さんは誤った情報について強い調子で否定し、この現実世界を「ありのままに見る(如実知見)」べきことを説きました。

誤った情報を正していくことは必要であり重要ですが、偏見にとらわれて誹るような人をコントロールすることは非常に難しいです。自分が穏やかに過ごすためには、そのような人から距離をとる・関わらないというのもの一つの方策と言えるでしょう。