鐘楼

総檜造りの檜皮葺のお堂で、梵鐘は法会に打ち鳴らされます。

千年杉にこだまして美しい妙音を奏でます。

除夜祭には鐘をついて百八の煩悩を打ち払い、滅罪開運を祈願します。

銅鐘

この銅鐘は、応永二十八年(1421年)大和(奈良県)の鋳物師友光によって作られたものです。

竜頭は双頭の頭部に宝珠を載せた写実的な表現がされています。

鐘身の縦帯池の間などを区別する条線はかまぼこの形の断面を持ちますが、池の間の上下両側にある突線は鋳型の継ぎ目です。

4ヶ所の乳の間にはそれぞれ4段4列の乳を配しますが、その作りには精粗の差があります。

撞座は中房の周囲に八葉の複弁蓮華文を入れたごく簡素な作りになっています。

銘文は合計208字からなり、「雲州有寺清水称名」に始まり、開山村隆聖人登渉の次第に続いて、銅鋳の功徳を韻文で記し、最後に「于時応永廿八辛丑重陽初八日、和州住人大工友光」と刻まれています。

島根県下では数少ない中世の銅鋳であるばかりではなく、作者制作地の明記されたのとして大変貴重です。

※2023年12月11日、修復が完了し落慶法要を厳修致しました。