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10月の言葉

 
 

敵意ある者どもの間にあって敵意なく、暴力を用いる者どもの間にあって安らいでいて、生ける者どもの為に同情する人
彼を我はバラモン(聖者)と呼ぶ

 
 
中村元「感興の言葉」より
 
 

先月は領土問題が浮上し、周辺諸国と急激に関係が悪化、一触即発の危険を感じるようになった。
中・韓の国民は急激に冷静さを失い、政治家は過激な発言に終止し始めた。
67年前、日本は連合国に破れ、二度と戦争の悲劇を侵さないと誓い、憲法9条を制定して国の行動を自らが戒めて来たにも拘らず、領土問題が起こり、他国からは侵略を始めたと言い募られ、排斥運動まで起こる事態となった。
この状況が今後も続くと、今冷静さを保っている日本国民も徐々に我慢がならず、特有の直情径行が爆発しそうな予感がする。
先の日本人はこの直情径行が災いして無謀な戦争に突入した経緯がある。この通性を良くわきまえ、ならぬ堪忍をしなくてはならない。
今から1500年余前の高僧、慈覚大師円仁が還学僧として中国に渡り、10年間苦学した事柄を記録した日記「入唐求法巡礼行記」がある。円仁はその日記の中で「日本人は率直簡潔にして直ちに赤誠を吐露するが、中国人は辞礼巧妙にして宛転滑脱なり。」と記して中国人と交渉するときは粘り強く、我慢に我慢を重ねないと上手くいかない。と自分に言い聞かせておられる。
お釈迦様はこの世に絶対の正義は無い。正義は人の数だけある。と説いて、自分の正義に固守することを戒めて下さっている。
戦争とは正義と正義の戦いであり、一旦争いが起こると、途中で止めることが出来なくなり、人々は正義の名の下に考えられない残虐な行為を平気でするようになる。
それが世界の彼方此方で行われている虐殺行為であろう。
こんな悲劇を再び引き起こさない為にも我を知り、他の思いも理解しつつ、粘り強く対処していきたいものである。

 
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