8月の言葉
 
 

所行とは淨と不浄なり
衆生を悩ますの貪着等を
不浄と名づく
衆生を悩まさざる
実語・不貪着を
淨と名づく

 
 
中論「観行品」より
 
 

今月の言葉は私達の行動には2つのパターンがある。「1つには不浄な行い。2つには浄い行いである。」と。そしてその私達の行いの浄・不浄を決めるのは貪欲な心と執着心である。と説かれている。
何故なら私達の身(行動)と口(言葉)と意(心の働き)は往々にして富や名誉、健康や美貌を欲しがり、それを手に入れる為に様々に心を騒がせ、手に入らないことを他人の所為に仕勝ちである。又己のプライドや主義主張に強い執着を持ち、それを貶(そし)られた時には思いもかけない怒りや悲しみに襲われる。
そしてこれらの欲望や執着は判断を誤らせ、自分で自分を苦悩の道に誘い込む。
そんな心で一生を終えた人が往くところが地獄であり、畜生道、修羅道である。
このような苦悩の世界に赴かず、心静かに平安で暮らし、死後は再び人間に生まれ、天界に生まれる為には、更にみ仏の浄国土「極楽世界」に生まれ変わる為には悩み苦しむことのない実語(真実、偽りのない)を話し、一切の執着・欲望から離れることが大切だと教えて下さっている。
私達は自分が実際に見聞きしたことは真実だと思い込み勝ちであるが、決してそれだけで真実ではなく、真実の一部でしかあり得ない。又中には執着や欲望の心で見聞きした時には歪んだ判断をする事すらある。即ち思い込みである。
この不確かな思い、判断を、不確かであると自覚することが貪着を防ぐ方法です。