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12月の言葉

2021/11/30 18:38

12月の言葉

羅睺羅よ
慚愧の心のない人は
妄語して心を覆うと
正法が心に入らない

「大智度論」より
<解説>
 
   羅睺羅(ラーフラ)とはお釈迦様の実子で密行第一、学習第一と讃えられ、釈尊の十大弟子に数えられたた高僧です。
   この羅睺羅が子供の頃、父釈尊を訪ねにきた人達に、釈尊が在宅中には「父は出かけて居ません」と嘘をつき、釈尊が不在の時に人が訪ねてくると「父は今在宅して居ますが、忙しくてお出会い出来ません」と答えていました。
   この行いを心配したお釈迦様の高弟がお釈迦様に羅睺羅の行動を伝えました。
   この話を聞かれたお釈迦様は羅睺羅を呼び「足を洗う澡盤を持ってきて、水を入れ、私の足を洗い清めなさい。」と命じられました。羅睺羅は言い付け通りに澡盤を用意し、父釈迦仏の足を洗いました。洗い終わったのを確認したお釈迦さまは「この澡盤をひっくり返しなさい。」と命じ、羅睺羅は指示通り水の入った澡盤をひっくり返しました。それを確認されたお釈迦さまは羅睺羅に「今捨てた水をもう一度澡盤の中に戻しなさい。」と指示されました。これまで素直に従っていた羅睺羅は辛抱できずに「一度捨てた水は澡盤には戻せない。」と答えました。
 これを聞かれたお釈迦さまは静かに「羅睺羅よ恥じる心を持たない人は、妄語して嘘で心を覆うてしまうと「正しい人の道」が心の中に入って来ないのは、一度捨てた水が盤に戻せないのと同じなんだよ。」と諭された逸話です。
 これ以後、羅睺羅は戒律を守る弟子第一と呼ばれるようになりました。