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11月の言葉

2021/10/31 11:20

11月の言葉

山住みの冬の夕べの寂しさを
浮世の人は何と語らむ
空蝉(うつせみ)のもぬけの殻かこれほどに
知らぬ山路を問えど答へず

良寛の「法華讃」より
<解説>
 
   皆さんよくご存知の良寛和尚の「法華讃」と言う本が出版されました。この本は禅僧の良寛和尚が法華経を百二首の句でもって讃えられたものだそうです。
   禅僧の方が法華経をこれ程深く理解し、大切にしておられたのには驚きでした。そして、特に観音様への理解の深いのには敬服しました。
   今月の言葉の意味は「誰も観音様の居場所について案内してくれる人はいない。」と読んだ句だそうですが、併せて観音経の一節を折り込んで「真観清浄観 広大智慧観 悲観及慈観あるも 無観最も好観なり 為に報ず 途中未帰の客 観音は宝陀山に在さずと」とも記されているそうです。
   意味は「観音様は真実を見る目、清らかで汚れない目で世界を観察される。また、大変大きく広い智慧を持って世を観察し、慈悲に満ちたお心で衆生を見つめて下さっている。しかし、私たち凡夫には無観即ち何のこだわりも、執着も無く、無心に観察することが最も好い観察であろう。こうした目で世界を見渡したとき、観音様がお住みになると言われる補陀落浄土に行きたいと、必死にその場所を探している人に告げたい。観音様は補陀落浄土におられるのでは無く貴方自身の心の中に住んでおられるのですよと。」誠に素晴らしい観察です。私たちも外に観音様を求めるのでは無く、自分の心に中に住んでおられる観音様を確りと観察しましょう。